レイ・キッズ 夏休み親子勉強博 《 レイレイとふしぎ迷宮(ラビリンス) 》
 本会ではもう恒例になっています「みんなのくらしと放射線展」が今年度は第21回として下記の内容で開催されます.
 この放射線展は私たちのくらしの中で使われている放射線について,具体例の紹介やパネル展示などを通してわかりやすく説明し,放射線に関する正しい知識を普及・啓発するために実施されます.
 わたくしたち診療放射線技師が扱う診療用の機器もそこに含まれ,医療における放射線の利用を解説しています.
 来場者の子どもたちや保護者の皆様には「放射線なんでも相談コーナー」でさまざまな質問にお答えして,放射線を理解していただいたり,興味を深めていただいています.その他,工作教室や楽しいセミナー,実験教室もあって盛りだくさんです.

夏休み中のお子様といっしょに是非ご来場ください.


  • 開催期間:2004年7月30日(金)〜8月4日(水) 10:00〜19:30 (19:00閉場)
  • 開催場所:近鉄百貨店上本町店7階 パールルーム
  • 主   催: 「みんなのくらしと放射線」 知識普及実行委員会

   注)最終日の8月4日(水)は近鉄百貨店の社員特売日となっておりますので
     営業はしておりませんが「みんなのくらしと放射線展」は開催しております。
     入場の際はお気を付け下さい。



6日間で32,602名の皆様にご来場いただきました.
皆様のご協力ありがとうございました.

みんなのくらしと放射線展 参加記(1)

    みんなのくらしと放射線展を終えて

                               学術部  坂下 惠治

 この放射線展に出席したのは昨年のミニシアターに初めて出させていただき、今年で2回目であった。2回目の参加で早くも放射線技師会の放射線展担当者としての参加になりましたが、そこで感じたものは当放射線技師会の歴史と、役員ならびに関係の方々のご厚意であった。

 みんなのくらしと放射線展は今回で21回目の開催であるが、その参加者数は右肩上がりで未だに増加の一途を辿っている。これは大阪府立大学の皆様や,関西原子力懇談会など関係者一同の熱意を直に感じてみて十分に納得ができた。ここでの技師会の役割は放射線医療と相談ゾーンの担当であるが、相談員として参加された方は、掲示されたパネルやビデオ上映に興味を持たれた来場者の方々に積極的にアプローチをし、医療における放射線利用の実際を説明して、そこで持ち上がった質問に懇切丁寧に対応していただいておりました。私達のブースのみならず、全てのブースで興味を持っていただけるような楽しい催しやクイズ、体験コーナーなどがあり、子どもであっても決して退屈させない内容であったと思われた。

 今回、無事に開催できたのも、長年に渡り担当された歴代の役員皆様のおかげはもちろんのこと、開会式に来ていただいた名誉会員、元会長の皆様や、今後に引き継ぐ者を案じて心のこもった親切な資料を残してくださった板谷前副会長、機器の手配にご協力いただいた宇都先生、お忙しい中協力して下さった相談員の皆様,骨密度測定協力者の皆様あってのことと心から感謝致します。

 みんなのくらしと放射線展において大阪府放射線技師会は、さらに来場者の皆様に積極的にアピールする方法を模索し、放射線の医学利用をより分かり易く説明出来るよう努力してまいります。来年は今まで参加されていない方々は是非ともご家族連れのご来場をお待ちしています。今年、参加された方々にも、よりグレードアップした大阪府放射線技師会ブースをご披露致しますので、来年もご来場をお願い致します。最後になりましたが、みんなのくらしと放射線展が末永く継続され、そこで医療における放射線利用の様子を私たち放射線技師から幅広い年齢層の来場者に広く伝わることを願います。




みんなのくらしと放射線展 参加記(2)

    『みんなのくらしと放射線展』に参加して

                               東ブロック  馬庭 淳

 7月31日(土)、第21回の『みんなのくらしと放射線展』に相談員として参加しました(この催しも長年続いているのですが、足を運んだのは初めてです・・・)。放射線のよろず相談?ということで、技師会の事務所での事前説明会にも出席し、また昨今の放射線をめぐる様々な報道の影響か不安半分興味半分で会場に向かいました。

 さて会場に入りましたら、明るい雰囲気に驚き安堵しました。ちょうど夏休みで土曜日ということもあり、ステージでのミニセミナーや実験・工作教室は親子連れで賑わっておりました。入り口で渡された放射線に関するクイズの答えを探しに各コーナーを廻る様子をみて、この子供たちの中から将来、誰か放射線技師になる子が出てきたら・・・という想いを抱きました。夏休みの自由研究には大いに役立ったのではないでしょうか。

 相談を受けたのは70代の女性の方で、放射線と放射能の違いやPETのこと、その他多少放射線とは離れた話題までかなり長く話していました。以前講習で受けたコミュニケーション方法を思い出しなら終始笑顔?で応対した為か、納得して頂けた様子で安心しました。パネル展示ではPETに興味を持たれた方が多く、話をしていましたらこちらの知らないような事までご存知の方も。TVや新聞の報道の効果が出てきているように感じました。また、隣の骨密度測定コーナーはかなり賑わっていました。最近の健康志向ブームも手伝っているかもしれません。

 最近は業務中に患者さんから放射線のことを聞かれる回数が多くなったように感じます。それだけ患者さんが自身の健康に気をつけておられることの表れと思います。私達も通り一遍の答えだけでなく、放射線の専門家として理解して頂くように努めなければなりません。今回の経験が活かせるよう日々学習していきたいと思います。

 最後に、この催しが今後も続くこと。さらに“行列ができる相談コーナー!!”へと発展することを考えながら会場を後にしました。




みんなのくらしと放射線展 参加記(3)

    「放射線展に参加して」

                               藤田 麻貴

 7月30日から8月4日までの6日間、近鉄百貨店上本町店において、第21回「みんなのくらしと放射線展」が開催されました。私は、骨密度測定コーナーの担当として参加させて頂きました。連日、大人から子どもまで幅広い年齢層の来場者が会場を賑わせており、中には「今日で二回目!」という子どももいました。

 骨密度測定コーナーは、無料で測定できるということもあり連日200名を越える盛況ぶりでした。“毎年ここで骨密度測ってもらっているよ”という常連の奥様方もいらっしゃるようで、女性の骨密度への関心の高まりを感じました。測定を終えられた方は、すぐに出てくる結果を見て、表情がパッと明るくなったり少し暗くなったり一喜一憂されているようでした。私自信も空いている時間に測定したところ、結果が出るまでドキドキしましたが、幸い平均値より上回っていてホッとしました。

 放射線なんでも相談コーナーでは、繰り返し行われるエックス線検査による被曝について、最近の関心事であるPETについて等の色々な質問が寄せられ、パソコンやパネルを用いて、わかりやすく丁寧な説明を受け納得されていました。

 メインのステージでは毎日多彩なプログラムが開催され、その中のキャラクターステージでは子ども達でもわかる3択問題を用いて、放射線の持つ不思議な世界を学んでいました。また、放射線ミニセミナーでは、私たちのくらしのなかで使われている放射線についての講演があり、みなさん熱心に先生方のお話に耳を傾けていました。

 その他にも、日替わりで行われていた科学実験教室や、親子工作教室にも毎回多数の参加者があり、できあがった作品をお互いに自慢しあっていました。「これ、夏休みの宿題にしたら?」と言われて、大事そうに作品を持ち帰る子どもや一生懸命メモをとる子ども達の姿も見られました。

 骨密度を測ってみたいという方、毎年子どもの夏休みの宿題に困っているという方、来年の放射線展に是非足を運んでみてはいかがでしょうか?私も骨密度測定に来年も参加したいと思っています。


 みんなのくらしと放射線展相談員事前勉強会に参加して

         中央ブロック 橋口 元

 7月22日、みんなのくらしと放射線展にて相談員を務める人を対象に、大放技事務所で大阪物療専門学校の沖口先生を講師に迎え、事前勉強会が開かれました。当日の資料を基に講義の内容を簡単に挙げてまいりますので(     )を穴埋めしながら読み進んでください。

 まずは基本である放射線に関する単位とその意味を復習し、一般の方々に放射線の量を理解していただくために正しく使い分けることの重要性と、現在使われている以下の単位の説明を受けました。

照射線量(    )吸収線量(    )放射線荷重係数(     )

等価線量(    )組織荷重係数(     )実効線量(     )

 またこの時に換算で使われるk・mやμの使い分けによって、放射線事故や被ばくの報道等で必要以上に多くの量に、または小さい量に感じさせることがあることを説明時に注意をする必要があるということを言われました。

 続いて放射線防護に対する3つの制限のそれぞれの意味を再確認し、

  1. (    )の正当化
  2. 防護の(     )
  3. 線量限度

 医療被ばくでは線量限度は適用されないことの理由と、医師、歯科医師、診療放射線技師以外は人体に放射線を照射することが出来ない点を一般の方により強くアピールすることを強調されました。

 最後におそらく一番質問が多いだろう放射線の人体への影響についての講義です。日本人の被ばくのイメージは原爆が大きなものを占めている為、放射線に関する不安は当然である、しかし、その原爆による影響が現在は数字としてきちんと整理され、被ばくを考える資料の元になっているので、医療現場で使われる放射線の量や管理について正しく説明をすることで、より理解されやすいので、以下の事項を説明されました。

  1. (     )的影響:しきい値を超えた被ばくを受けた場合発生する影響。胎児の奇形への影響を含め100mGy未満の放射線ならば、影響は完全にゼロです。

  2. (     )的影響:被ばく線量の増加に比例して影響が発生する確率も増加します。具体的な影響は(     )と遺伝的影響です。こちらの影響も100mGy以下の有意な報告はありません。また、胎児の奇形への影響と遺伝的影響が混同されがちですので、説明時には注意が必要であるとのことでした。

 以上知っていて当然の基礎知識でありながら、一般の方に理解していただく為には、あやふやにならないように必ず再確認すべき勉強をさせていただきました。きっと当日は予期せぬ質問が来るのでしょうがなんとか納得していただくため得意?の話術と魅力?の笑顔で相談員を無事終えることを胆に銘じみんなのくらしと放射線展に参加してまいります。変な質問せんといてよね...