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【 「MRI の技術者認定 」について 】


【 はじめに 】

 いよいよ第一回のMR専門技術者認定試験の受付が始まります 。みなさん準備はいいですか? 


【 技術者認定の目的 】

 画像診断において 、装置の精度管理 、撮像技術および読影を習熟した専門技術者が行うことは 、高い診断精度を保つ上で重要なことです 。その中でもMRI は 、最適な画像情報を引き出すためにハイレベルな知識・技術を必要とするモダリティのひとつです 。

 そこで 、本年3月にMRI の機械 、読影 、撮像に関係する 、日本磁気共鳴医学会日本医学放射線学会放射線科専門医会日本放射線技術学会日本放射線技師会日本臨床衛生検査技師会日本医用画像システム工業会の7団体が日本磁気共鳴(MR) 専門技術者認定機構を立ち上げ 「MR 専門技術者 」の認定を行うこととなりました 。

 認定機構は 、MRI の臨床的レベルを高める上で 、機械 、読影と並んで重要な 、撮像技術の標準化を目的として設立され 、関連学会などの連携により 、統一的基準に基づいてMR を操作する技術者の認定を行い 、わが国のMR 検査技術の国際的な同等性を確保するとともに 、最新の医療技術に対応した最善の画像情報を標準的に提供し 、安全を担保することで 、国民の福祉と社会の発展に寄与することを目的としています 。


【 MR 専門技術者の役割 】

1) MR 装置の精度管理ならびに患者および立入り者の安全管理ができること 。

2) 解剖学的 、臨床医学的基礎知識を有すること 。

3) 装置性能を最高度に発揮させ 、目的を達成するための技術を有すること 。

4) 講演会・セミナーの講師となり 、地域活性化のために教育・指導ができること 。


【 認定試験申請資格 】
  「MR 専門技術者にはスペシャリストを求め 、その中で高度な標準化と安全を確保する 」ことを前提に下記の条件が設定されています 。

1) 構成団体への在籍:構成団体のいずれかに所属して2年を経た者 。

2) 学術成果:MR に関する学術研究発表を3回以上(地方会・部会発表以上) 、もしくは日本学術会議に登録された学会誌に論文1編以上を有すること 。但し 、(社)日本放射線技師会の会員については 、アドバンスドRT およびMRI 検査技能検定3級の両方を有していれば同等とみなす 。

3) 装置の精度管理:機構が提示した装置の精度管理に関する性能評価を行った測定データを添付すること 。

4) 施設の安全管理:被検者ならびにスタッフのために施設が備えている安全管理マニュアルを添付すること 。

5) 安全管理講習会:認定試験を受けようとする者は 、本機構が主催する安全管理講習会を受講しなければならない 。


【 試験日程等 】

受付期間:2005年12月1日(木) 〜12月20日(火)

試験日時:2006年3月5日(日) 10:00〜15:00

試験会場:鶴見大学会館


【 装置の精度管理に関する性能評価試験項目 】

 1. 均一ファントムによるS/N 比測定試験

 2. 均一性試験

 3. スライス厚測定試験

 4. T1 値 、T2 値測定試験 


【 おわりに 】

 以上 、MR 専門技術者についてホームページ(http://www.jsmrm.jp/MRSpEng/index.html)から抜粋し 、簡単にまとめさせていただきました 。
 詳細については再度ご自身でご確認ください 。まだ申請資格のない方も慌てる必要はないと思います 。他の認定資格共々 、自己研鑽のつもりで資格取得を目指してはいかがでしょうか?技師会の会員は 、 「アドバンスドRT 、MRI 検査技能検定3級 」を取れば申請資格が得られます 。まずはこれらの取得を目指すのが近道かもしれません 。



学術部 藤田 秀樹 角中 克好